
宝塚歌劇団
(英: Takarazuka Revue Company)
宝塚歌劇団は、兵庫県宝塚市に本拠地を置く、世界的に有名な女性専用の歌劇団です。
1914年に初公演を行って以来、現在まで人気を集め続けている未婚女性のみで構成された劇団です。現在は、花・月・雪・星・宙の5つの組と、いずれの組にも所属しない専科に分かれています。「宝塚」や「ヅカ」などと省略して呼ばれることも多いです。
宝塚の公演は、華やかな舞台と衣装、優れた演技と歌で知られており、特に女性ファンが多いのが特徴です。チケットの入手が非常に難しいほどの人気で、私も友人の助けを借りてようやく観劇することができました。
梅田エリアには公式グッズを販売する店舗もあり、公演後に記念品を買うのにぴったりです。




宝塚音楽学校:舞台へと続くただ一つの道
宝塚大劇場の輝く舞台に立つための唯一の方法は、「宝塚音楽学校を卒業」することです。
宝塚音楽学校は一般的に20~30倍という非常に高い競争率を誇り、入学にはバレエ、歌、演技などの事前準備が必要です。応募に国籍の制限はありませんが、日本語能力と日本文化への理解が求められます。
1. 応募資格
・性別:女性のみ応募可能
・年齢:2025年度生徒募集基準で2006年4月2日 ~ 2010年4月1日までに生まれ、受験時に中学卒業あるいは高等学校卒業又は高等学校在学中の方。
2. 入学試験日程および試験構成
・入試時期:翌年の入学を対象とした選考が、毎年一回、春(3月〜4月)に実施
・第一次試験:面接
・第二次試験:面接、歌唱、舞踊
・第三次試験:面接
※面接:容姿、口跡、動作、態度、華やかさ等、宝塚歌劇の舞台への適性を審査
※歌唱試験:課題曲の歌唱により、声量、声質、音程、基礎的な読譜力を審査
※舞踊試験:リズム感など基本的な運動能力や柔軟性、ならびに洋舞の適性等を審査
3. 合格後の過程
・宝塚音楽学校(2年制)
・1年目:予科生、2年目:本科生
・バレエ、声楽、演技、日本舞踊などの専門教育を受ける
・厳しい規律、礼儀、伝統が重んじられる(先輩・後輩関係を含む)
4. 卒業後は自動的に入団
・卒業生は全員、宝塚歌劇団に自動的に入団
・その後、研究生として活動を開始
・数年間の舞台経験を積みながら、トップスターへと成長するチャンスを得る
5. 宝塚音楽学校授業料
・授業料:月額 5万円(2年間120万円)
・入学金等: 入学金20万円、教育施設費25万円、雑費3万円(入学時に納付)
・入寮費:月額 15,000円(自宅から通学できない生徒は入寮)

独自の配役システム:男役と娘役
宝塚歌劇団のすべての出演者は女性です。
しかし、舞台の上では男女すべての役を演じる必要があるため、生徒たちは大きく2つの役割タイプのいずれかを担当し、それに向けて訓練を受けます。
男役(おとこやく)は、舞台で男性の役を専門に演じる出演者です。
「男(おとこ)」は「男性」、「役(やく)」は「役割」という意味です。
身長が高く、低い声、堂々とした態度や力強い視線など、“理想の男性像”を演じることで、多くのファンから熱烈な支持を集めています。男性のスーツを着て舞台に立つ姿は、宝塚ならではの魅力の一つです。
一方、娘役(むすめやく)は女性の役を担当する出演者で、優雅で繊細な演技によって舞台に感情を加えます。
「娘(むすめ)」は直訳すると「娘」ですが、ここでは「女性」という意味です。
このような配役システムは、一般的なミュージカルとは異なり、出演者自身が長期間にわたって特定の役割タイプを集中して演じることで、完成度の高い舞台を作り上げるという点でユニークです。
また、まれに男役から娘役に転向するケースもあります。
宝塚を超えて、永遠のきらめきへ
100年以上の歴史を誇る宝塚歌劇団のタカラジェンヌたちは、華やかで美しい姿と優れた実力で注目され、退団後も女優、ミュージカル俳優、声優などとして活躍を続け、常に高い人気を誇っています。
以下は、宝塚歌劇団出身の有名な女優たちです。
・天海祐希(あまみ・ゆうき)
・大地真央(だいち・まお)
・真矢ミキ(まや・みき)
・黒木瞳(くろき・ひとみ)
・真琴つばさ(まこと・つばさ)
・涼風真世(すずかぜ・まよ)
・遼河はるひ(りょうが・はるひ)
・七海ひろき(ななみ・ひろき)
・真飛聖(まとぶ・せい)
・小柳ルミ子(こやなぎ・るみこ)
日本では、宝塚出身と聞くと、美しい容姿や優れた歌唱力などを思い浮かべることが多いです。退団後も、それぞれの分野でプロとして活躍を続けています。
数年前には、宝塚歌劇団の労働環境に関するよくない報道もありましたが、そうした問題がきちんと改善され、これからもファンにたくさんの美しい姿を見せてくれることを願っています。
宝塚大劇場を楽しむためのポイント
1. 宝塚大劇場と東京劇場の違い
宝塚大劇場は兵庫県にあり、東京公演は有楽町で行われます。舞台演出やグッズの内容が異なることもあるため、訪れる時期や場所によって比較して楽しむのもおすすめです。
2. チケットは事前に予約を
公演は早期に完売することが多いため、日程や出演組を事前に確認しましょう。
3. 初心者には「新人公演」もおすすめ
本公演とは別に、若手の団員が主演を務める新人公演は、比較的チケットが取りやすく、歌劇団の未来のスターを垣間見ることができるため、ファンの間でも人気があります。
4. 公演がなくても楽しめます
チケットがなくても劇場に入ることができ、スターになりきって写真が撮れるステージスタジオなど、楽しめるコンテンツがたくさんあります。
5. 梅田限定グッズをお見逃しなく
梅田の店舗でしか買えない限定グッズは、公演の前後に立ち寄るのにぴったりです。
6. テレビや配信でも楽しめます
「タカラヅカ・スカイ・ステージ」という専用チャンネルでは、公演の生中継や出演者のインタビュー、メイキング映像などが見られるため、現地に行けなくてもファン活動を十分に楽しめます。
■宝塚歌劇公式ホームページ

■宝塚大劇場
■宝塚音楽学校

■Quatre Rêves Umeda – 宝塚歌劇オフィシャルショップ
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